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zoom RSS 「失の処理の仕方」について

<<   作成日時 : 2012/05/06 21:12   >>

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行射をしていて、あやまって弦が切れてしまったり、矢や弓を落としたりして、失敗することを「失(しつ)」という。失をしないように心掛けて、事前に弦の中仕掛けを手入れしていても思いもかけずに弦切れや矢筈が弦から離れる失策をする場合がある。突然の失による動揺から、次に失敗を重ねることを防ぐ意味でも、その失の処理の仕方を心得て、普段から練習していれば、心の乱れることも無く行射することができる。失した場合は、いずれの場合でも他の人へ配慮し、間がのびないように速やかに処理する。


【弦切れをした場合の処理】
甲矢で失した場合
@残身から弓倒しをする
A物見を戻さずに上がった(切れた)弦に意を注ぐ
B落ちている弦の方向に体の向きを変えながら、弦に近い方の足に足踏みを閉じる
C弦の近くまで進み座る(跪坐になる)
D妻手に持った乙矢を、弓に差し込むようにして弓と重ねて左手に矢を持ち替える
E右手で弦を取り左手の四指にくるくると巻く
F指に巻きつけた弦はそのままにして、乙矢を弓から抜き取るように右手に持ち腰にとる
G後方への膝歩き(膝退)で射位へ移動する(坐しての執弓の姿勢での膝退で射位へ戻る)
H恐縮の意を表す(揖をする)
I射場進行係に弓と一緒に切れ弦を渡す(跪坐の姿勢で待つ)
J進行係から弓を受け取る(左手は腰に着けたまま受け取る)
K弓を立てて乙矢を番える

注1.Aで、切れ弦の位置が射場内では処理できない場所(道場の屋外)にある場合は、その場(射位)に跪坐して恐縮の意の揖をし、進行係に弓を渡す。
注2.乙矢で弦切れをした場合(最後の矢の場合)は……DFを省略し、Hの揖の後に立ち上がってそのまま退場する。
注3.審査などで前者が失をした場合は、後者は射行を中断し、前者の恐縮の揖で取懸けから再開する。
注4.射礼で介添えが居る場合は、甲矢ではGのあとに立ち上がって本坐に戻り、揖を行ない介添えが持ってきた替弓を受け取る、と同時に弦の上がった弓と切れ弦を介添えが受け取る。
注5.競技の場合は、失した者は射位に跪坐し進行係に弓を渡す。後ろの選手が射てから膝行して落ちた弦まで進み、失の処理を行ない、係から弓を受け取る際に切れ弦を渡す。


【筈こぼれをした場合の処理】
矢を番え後に筈こぼれ(弦から矢筈が離れた状態)の矢は射直せないのが原則で、競技では不中の矢となる。(審査の場合に、審査委員長が射直しを許可した場合は、その指示に従う)
行射中に筈こぼれをした場合の処理手順
@物見を返しながら弓手の弓と妻手の弦を体の正面まで戻す
A弓倒しをして両手を腰にとり、弓弭を床に着けて弦を返す
B落とした矢の方向に体の向きを変えながら、失矢に近い方の足に足踏みを閉じる
C落ちた矢の近くまで進み座る(失矢の一歩手前まで進み跪坐になる)
D妻手に持った乙矢を、弓に差し込むようにして弓と重ねて左手に矢を持ち替える
E落ちた甲矢を右手で体の右脇に引き寄せて、矢の射付節を握って失矢を拾う
F弓手に持ち替えた乙矢と一緒にして2本とも右手に持ち替えて腰にとる
G後方への膝歩き(膝退)で射位へ移動する(坐しての執弓の姿勢での膝退で射位へ戻る)
H恐縮の意を表す(揖をする)
I失した矢の矢尻を的方向に向けて右膝の脇に置く(射場係りが取りにくる)

注1.乙矢を失した場合(最後の矢の場合)は……DHIを省略し、自分で失矢を持って退場する。
注2.本坐に戻る射礼の場合は……Hの後に立ち上がって本坐に戻り、跪坐した後に介添えが居る場合はIと同様に失矢を床に置くが、介添えが居ない場合は失矢を持ったまま乙矢を射てから退場する。
注3.失をした人の後ろの射手は、失の発生で射行を中断し胴造りの姿勢で待ち、Hの揖から射行を再開する。(競技の場合は、失した者は射位に跪坐し、後ろの選手が射てから膝行して落ちた矢まで進み、失の処理を行なう)
注4.弓手の矢枕(親指の上)から矢が落ちることを「矢こぼれ」という。引分けの途中で矢こぼれした場合は、そのまま会まで引いてきてから顎(アゴ)をしゃくり上げるように使って右頬(みぎほほ)で矢を矢枕に戻すのが良い。


【弓を落とした場合の処理】
離れた瞬間に弓手の手の内が緩み、弓を取り落とすことがある。
@残身から弓倒しをする
A物見を戻さずに落とした弓に意を注ぎ
B落ちている弓の方向に体の向きを変えながら、弓に近い方の足に足踏みを閉じる
C跪坐になって弓の握りに左手が届くところまで膝行で進む(弓が遠くにある場合は近くへ歩行してから跪坐になる)
D弦が手前にあれば弦を返してから弓を取る
E後方への膝歩き(膝退)で射位へ移動する(坐しての執弓の姿勢での膝退で射位へ戻る)
H恐縮の意を表す(揖をする)

注1.失をした人の後ろの射手は、失の発生で射行を中断し胴造りの姿勢で待ち、Hの揖から射行を再開する。(競技の場合は、失した者は射位に跪坐し、後ろの選手が射てから膝行して落ちた弓まで進み失の処理を行ない、膝退で射位に戻る。四つ矢競技の場合で床に一手置いてある場合は、その場に跪坐して床の一手を手に持ってから弓の処理を行なう)
注2.弓を落とすと同時に、筈こぼれ、弦切れの失をした場合は、弓・矢・弦の順に処理する。

立射の場合は、跪坐にならずに、蹲踞(そんきょ)の姿勢で失を処理する。 以上

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「失の処理の仕方」について の内容を拝見いたしました。【弦切れをした場合の処理】の方法でA物見を戻さずに上がった(切れた)弦に意を注ぐ・・・と記されていますが、間違いはありませんか。《物見を戻し》ではないですか。

2013/07/26 10:08
吉さん、間違っているか?どうかのご指摘ですが…。
失をした場合は、その処理を間がのびないように速やかに行なうよう心掛けることが求められます。
弦切れした時は、そのあがった(切れた)弦が床に落ちる位置は、ほとんどが体の左側に落ちます。残身で弦が落ちた位置を気配で感じ取るが出来ます。
普段よりも湯倒しの動作も速め行ない、体の左側であるならば物見を戻すこともなく落ちている方に足を閉じます。
説明不足でしたが、私はそのように心掛けたおります。体の右側に弦が落ちていれば、物見を戻す動作の流れで右足に左足を寄せることになるでしょう。
養心
2013/07/26 12:55

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